ラブバトル Mes seances de lutte |
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傷つけあうほど、とけあう愛 | ||||||
★第63回ベルリン国際映画祭 パノラマ部門正式出品 2013年/フランス/99分/アールツーエンターテインメント 配給
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これは誰にもあてはまる普遍的な男女の物語でありもっとも原初的な愛についての物語である
『ポネット』(96)で、当時わずか5歳だった主演女優に史上最年少のヴェネチア国際映画祭女 優賞をもたらしたジャック・ドワイヨン監督。以降も、一貫して愛の深淵を探求し続けてきたドワイヨン監督にとって、19年ぶりとなる日本公開作は、ひとつ の到達点と呼べるべき作品となった。父の葬儀のため故郷に帰った女は、亡き父へのわだかまりと遺産をめぐる家族との確執をかかえながら、かつて関係を持ち かけた隣家の男と再会する。女は、心に溜め込んでいた孤独や怒りを男に吐き出すうちに、やがてそれは肉体をぶつけあう“闘い”という愛のかたちへと変貌し ていく。セザンヌの名画「La lutte d' amour(愛の闘い)」に着想を得たドワイヨン監督が、ある女と男の葛藤と愛の交歓を、“闘い”を通して描いていく。これは、人が言葉を持たぬ時代か ら、肉体という言語で他者とわかりあおうとした、もっとも原初的な愛についての物語である。
セザール賞主演女優とチャップリンの実孫が演じる長回し撮影による迫真の格闘(ラブ)シーン
女を演じるのは、『戦争より愛のカンケイ』(12/未公開)でセザール賞主演女優賞を受賞し た、サラ・フォレスティエ。男を演じるのは、チャールズ・チャップリンの実孫で舞台演出家でもあるジェームズ・ティエレ。言葉による“闘い”からはじまっ たふたりの関係が、肉体による“闘い”に転じていくさまは、同時に本作にとってのラブシーンでもある。ドワイヨン監督が「振り付け」と呼ぶこれらのシーン は、入念なリハーサルを繰り返した後、ふたりの撮影監督が2台のカメラを同時に回し、最長10分にもおよぶワンシーン長回しで撮影された。それでも、ふた りの俳優には、青あざや生傷が絶えなかったという。迫真の演技による格闘=ラブシーンが、本作にフィクションではない生命を吹き込んでいる。
地域 | 劇場名 | 公開日 | 電話番号 | 前売券 |
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大阪 | 第七藝術劇場 | 2015年7月4日(土)~17日(金) | 06-6302-2073 | |
京都 | 立誠シネマ | 2015年7月4日(土)~17日(金) | 080-3770-0818 | |
兵庫 | 元町映画館 | 2015年7月11日(土)~24日(金) | 078-366-2636 |
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